2017年6月 夏の宴会; 西崎先生歓迎会

2017年6月18日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸

 2017年6月3日(土)大津市の琵琶湖畔にあるヴルツブルグハウスにて夏の宴会と西崎先生の歓迎会をおこないました。Dr西崎の生活ぶりや大学での研究テーマのことなどをお聞きしながら、皆でおいしいドイツビールとフランケンワインとドイツ料理をいただき、楽しいひとときを過ごしました。

<Dr西崎は左列中央のネガネをかけた女性です>

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IMG_0026.JPG IMG_0025.JPGのサムネール画像

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2017年; 下唇に生じた希少な充実性粘液嚢胞の1例

2017年5月30日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸

 粘液嚢胞(mucocele, mucus cyst)は唾液を分泌する小唾液腺が詰まり、内部に唾液がたまって生じた口腔内の小さな嚢胞です。非常に脆弱な薄い嚢胞壁に囲まれ、内部には粘稠な唾液が貯留しています。手術時にはこの薄い嚢胞壁を破らずに摘出することが難点のひとつにもなります。発生部位は口唇(特に下唇)、頬粘膜、舌に多くみられますが、小唾液腺は口腔内の全ての粘膜に存在しますので、どの部位に生じてもおかしくはないはずです。しかし、圧倒的に下唇に多く発生するのは機械的刺激が影響しているのではないかと思われます。小児は歯の生え変わりなどで、歯と粘膜が刺激されることが多く頻発します。治療は、1) 自然緩解を待つか、2) 刺激源をみつけて除くか、3) できてしまった嚢胞をとり除くかのどれを選択するかは、その病態により変わってきます。
 今回は40歳代女性の希な症例を報告します。噛んだことがきっかけで下唇にデキモノができたとの主訴で、他医院で6か月程経過をみていたようですが、全く縮小することはなく、摘出目的で当院を受診されました。
 初診時、左側下唇粘膜下に直径8mm程度の比較的硬い腫瘤を触知しました。粘液嚢胞を疑いましたが、通常より硬く典型的ではないが、かといって良性腫瘍といえるほどの硬さではないような印象を受けました。穿刺してみましたが何も吸引できませんでした。
 後日、摘出手術時は粘液嚢胞特有の柔らかさは全くなく、比較的硬い腫瘤を摘出いたしました。摘出物の割面は充実性腫瘍のごとき半透明な白い内容物で充満しており、まるで葡萄の実の割面のようでした。
 病理診断はムチンが豊富な粘液嚢胞でした。
 ちなみにムチン(mucin)は動物の上皮細胞などから分泌される粘液(mucus)の主成分で、細胞の保護や潤滑物質の役割を担い、強い粘性と保水性を保つタンパク質です。オクラや里芋のネバネバもムチンといわれますが、植物由来のものは必ずしもムチンとは言い切れないとの学説もあります。動物の粘液にはすべてムチンが含まれており、粘膜表面を物理的な外的刺激から保護しております。
 今回の症例では、度重なる外的刺激に対し、局所的にムチンが多量に賛成された可能性があるかと感じました。

<術前写真>
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<術中写真>
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<摘出物割面写真>
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2017年; 長く放置された舌尖部の小腫瘍の1例

2017年4月30日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸

 口腔内は日々、様々な刺激にさらされるためか良性、悪性をとわず多様な腫瘍が発生します。口腔腫瘍は内蔵腫瘍や体幹深部の腫瘍などと異なり、自分で直接見えるものがほどんどです。それにもかかわらずに放置され、致死的状況になる方もおられます。
 今回は特に視認されやすい舌の先端部にある良性腫瘍を長らく放置されていた症例を報告いたします。今回の症例は決して珍しいものではありませんが、患者様の心理状態を窺い知るよい機会となりました。
 
 初診時の主訴は舌のデキモノではなく、う蝕と歯周病治療を希望されての受診です。50歳代男性で舌尖部に潰瘍を伴う球状の腫瘍が存在します。十年ほど前から舌のデキモノは自覚はしており、時折痛むこともあったが、切るのが怖くて放置していたとのことです。良性腫瘍とおもわれますが、腫瘍中央に潰瘍あり、細胞の悪性化の可能性を完全否定はできないと説明し、やっと切除を決意されました。
 良性腫瘍(線維種)の臨床診断のもと局麻下で切除。病理診断は刺激性線維種の一種であるFibro-epithelial polypでした。

 術後はすぐに摂食障害や疼痛が改善され、快適な食生活ができるようになったと喜んでいただけました。我々には小さな腫瘍なのでなぜもっと早く切除しないのかと思ってしまいますが、本人にとっては様々な思いがあったんだろうと推測されます。

<術前写真>
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<術後写真>
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2016年12月宴会 ;DA小坂さん送別会

2016年12月29日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸

 常勤歯科助手 小坂さんの退職に対し、感謝と壮行を兼ね12月17日(土)に草津市の本陣近くにて送別会をおこないました。
 小坂さんは2014年2月に入職いただいたスタッフで、約3年間在籍し、中堅スタッフとして新人(時にベテランスタッフ)を牽引してくれました。入職時から3人の同期生(幸賀、小坂、森)でよく輪になって話し込んでいたシーンが懐かしく想い出されます。
 大病院での医療事務の経験から、素晴らしい接遇力で受付を担当してくれました。医科知識があるので初診患者のTCでは医科歯科の総合的な医療知識で病歴を掘りおこしてくれました。院内随一の常識人であったと思います。また、診療補助ではスムーズな診療になるよう気をくばってくれ、素早い動きで高いアシスタント力を発揮してくれました。特にインプラント補綴の準備や口腔外科手術の補助は素晴らしい力量を発揮されたと思います。
 遠方からの通勤のため大変だったと思いますが、職務を全うしていただき、感謝しております。大変お世話になり、ありがとうございました。小坂さんの今後の活躍を楽しみにしております。
 宴会は「木波屋雑穀堂様」にてお部屋をお借りして、お酒とお料理をいただきながら、小坂さんを囲んでこれまでの想いと今後について楽しく語りあいました。

写真;「木波屋雑穀堂」様にて
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2016年(幕張)第61回日本口腔外科学会総会・学術大会の報告1

2016年12月2日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸

 第61回日本口腔外科学会総会・学術大会が2016年11月25日(金)26日(土)27日(日)に幕張メッセ 国際会議場で開催され、26日(土)に参加しましたので概要の一部を報告いたします。
 2016年の学術大会は日本歯科大学 生命歯学部 口腔外科学講座 教授 又賀 泉先生が大会長として主催されました。その内容は従来からの先端医療から小手術まで広い範囲に及んでおりました。その中から特に印象に残った2題につき報告いたします。

 まずは、口腔三学会(日本口腔病理学会、日本歯科放射線学会、日本口腔外科学会)のシンポジウム「MRONJ, BRONJの基本な対応」です。薬剤性顎骨壊死であるMRONJ, BRONJは当初ビスフォスフォネート投与患者で観察された難治性骨髄炎でした。これらを病理学的診断、放射線学的診断、口腔外科的治療などの多面的な観点から討論されました。
 A) 日本口腔病理学会からは長崎大学 大学院 医歯薬総合研究科 口腔病理学分野 教授 池田通先生の講演がありました。
 『MRONJ, BRONJは病理組織学には骨髄炎の組織像を呈し、特異的な所見に乏しい。慢性顎骨骨髄炎と類似しており判別は困難である。MRONJ, BRONJの病理所見は1) 無腐性骨髄炎ではない。2)骨壊死の傾向が強い訳ではない 。3) 破骨細胞が普通にみられる。4) 破骨細胞の形態異常はみられない。ビスフォスフォネートは骨吸収抑制剤であるため、少なくとも長期的には破骨細胞の減少が認められると想定されたが、病理組織学的には必ずしもそうではなかった。また、抗RANKL抗体製剤(デノスマブ)では破骨細胞誘導が直接抑制されるため、破骨細胞の減少が顕著になると想定されたが採取顎骨ではそうではなかった。あえてMRONJ, BRONJに特徴的な所見をあげるとすれば、破骨細胞様の多角巨細胞の出現や、骨表面から離脱した破骨細胞の出現があげられる。しかし、この所見をもって確定診断とすることはできない。今後の研究による。』とのことであった。
 B) 日本歯科放射線学会からは日本大学 松戸歯学部 放射線学講座 教授 金田隆先生の講演がありました。
 『MRONJ, BRONJの画像所見は歯性感染による慢性顎骨骨髄炎とほぼ類似の所見を呈するため画像のみで鑑別診断するのは困難である。しかし、他の診断よりも初期の病態を把握することは可能であり、経過観察症例での骨髄の炎症残存の評価を行うにはMRIが有用である。MRIはT1強調画像で低信号を呈する慢性の骨髄信号低下。T2強調画像、脂肪抑制像、拡散強調像にて高信号。また、造影される骨髄の炎症による骨髄信号の異常がみられる。腐骨はT1強調画像、T2強調画像共に塊状の無信号て呈し、周囲軟組織に炎症波及による信号異常をともなうことがある。また、皮質骨の微細な吸収はCTが有用である。』とのことであった。
 C) 日本口腔外科学会からは東京歯科大学 口腔顎顔面外科学講座 教授 柴原孝彦先生の講演がありました。
 BRONJからはじまりDRONJ, MRONJ, ARONJの経緯と国際的な取り組み、国内の取り組みと発生頻度、医科と歯科の取り組みの相違点などの報告がありました。

 二番目に印象に残ったことは下顎埋伏智歯抜歯について、熟練した口腔外科医が口腔外科学会で議論しあっていることです。私が大学を卒業した頃は歯科医師なら誰でも埋伏智歯抜歯をおこなっていました。当時の下顎埋伏智歯は下顎神経と離れた位置に存在し、今ほどリスクは無かったような気がします。しかし、昨今の下顎埋伏智歯は下顎神経と何らかの接点をもつようになり、当時に比べリスクの高い手術となったような気がします。私の個人的な意見ではありますが、下顎埋伏智歯は訓練された口腔外科医が行うほうがよいのではないかと感じております。

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