2015年10月23日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
第60回日本口腔外科学会総会・学術大会が2015年10月16日(金)17日(土)18日(日)に名古屋の国際会議場で開催され、17日(土)に参加しましたので概要の一部を報告をいたします。
2015年の日本口腔外科学会総会・学術大会は岐阜大学 大学院医学系研究科 口腔病態学分野 教授 柴田敏之先生が大会長として主催されました。名古屋では8年ぶりです。この会議場の1階から4階の部屋で口演14会場、ポスターや展示場含めると!7-18会場あり、とにかく広く部屋への移動が大変でした。
その内容は従来からの先端医療から小手術まで広い範囲に及んでおりました。また、病院歯科口腔外科協議会との合同で病院歯科口腔外科の将来に関するシンポジウム『歯科医療における機能分化と連携〜病院歯科口腔外科 未来への切符〜』がおこなわれました。
このシンポジウムには活動的な病院歯科口腔外科の部長先生方の発表と厚生労働省医政局歯科保健課の課長補佐 和田先生からの発表がありました。この厚労省の先生の話は興味深く、私どもでは知り得ることのできない将来の歯科医療の方向性(国策のようなもの)を感じとることができました。私の記憶ではこれまで厚労省の先生が参加されたという覚えは無く、今大会長 柴田先生の運営方針である『社会に還元するための学びあい・教え合う場』を発揮していただいたように思います。
日本口腔外科学会の創立は1933年の口腔外科集談会の発足にさかのぼり、今年で81年目です。また、日本口腔外科学会総会・学術大会の初開催は1956年10月28日の東京で、今年で60周年の記念の年です。今大会の参加数は約4,000人で会員の約40%の参加をめざしているとのことでしたが、広い会場で、天候もよく、ほぼ日本の中心位置にある名古屋で開催されたので多くの方が参加されたのではないかと思われます。
口腔外科治療の国際的な標準化をめざし、国際的に通用する認定資格が作られました。今春、国際口腔顎顔面外科学会認定専門医試験が大阪で実地され42名が合格されたとのことでした。
現在多くの施設で診療科長や部長が退官され世代交代が行われております。私よりかなり若い先生方の動向を拝見していると、Major SurgeryよりMinor Surgeryを好む傾向があるようが印象を受け、人の交代が学問の交代になることを切実に感じました。