2014年5月26日 森歯科医院 院長 森光伸
右側口底に生じた大きな唾石の摘出症例を報告します。
本例は2014年4月に局所麻酔下にて手術したケースです。約30分ほどの手術で、その半分ほどの時間は術前のワルトン管の確認のためのブジー挿入準備と写真撮影に要した時間です。注意すべき点を以下に記載いたします。
1) 術前、画像診断を行うこと
2) 涙管ブジーを挿入して唾液腺開口部をみつけること。
3) 助手に顎下部を圧迫してもらい口底を挙上すること。
4) 術中はワルトン管と神経と血管の走行を意識すること。
5) 摘出後は縫合時に唾液排出部を閉鎖しないこと。切開したワルトントン管と口腔粘膜を縫合して、人工的な唾液開口部を設けることです。口腔粘膜を完全閉鎖すると唾液の排出が困難となり、口底と顎下部が腫脹します。
以下の写真は今回の症例です。