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院長ブログ

2018年4月 日本口腔外科学会 指導医(終身)と専門医の更新

2018年5月25日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸

 日本口腔外科学会の資格更新の時期がまいりましたので、昨年末に専門医および指導医の資格更新の申請をおこないました。その後の審査で2018年4月1日付けで私の専門医と終身指導医が承認され、認定証が送付されてまいりました。

この日本口腔外科学会 専門医および日本口腔外科学会 指導医の資格更新は両者とも5年ごとにおこなわれ、様々な業績と手術実績、指導実績を書面にて提出いたします。わたしは口腔外科 専門医に1992年に初登録され、以降5回更新し、口腔外科 指導医には2002年に初登録され、以降3回更新してまいりました。今回の指導医更新では終身指導医に認定されたことで、今後は専門医のみ5年ごとに更新することになります。

今後も患者さんの求めに応じられるように研鑽を続けて参りたいと存じます。皆様、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

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2017年6月 夏の宴会; 西崎先生歓迎会

2017年6月18日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 2017年6月3日(土)大津市の琵琶湖畔にあるヴルツブルグハウスにて夏の宴会と西崎先生の歓迎会をおこないました。Dr西崎の生活ぶりや大学での研究テーマのことなどをお聞きしながら、皆でおいしいドイツビールとフランケンワインとドイツ料理をいただき、楽しいひとときを過ごしました。
<Dr西崎は左列中央のネガネをかけた女性です>
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2017年; 下唇に生じた希少な充実性粘液嚢胞の1例

2017年5月30日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 粘液嚢胞(mucocele, mucus cyst)は唾液を分泌する小唾液腺が詰まり、内部に唾液がたまって生じた口腔内の小さな嚢胞です。非常に脆弱な薄い嚢胞壁に囲まれ、内部には粘稠な唾液が貯留しています。手術時にはこの薄い嚢胞壁を破らずに摘出することが難点のひとつにもなります。発生部位は口唇(特に下唇)、頬粘膜、舌に多くみられますが、小唾液腺は口腔内の全ての粘膜に存在しますので、どの部位に生じてもおかしくはないはずです。しかし、圧倒的に下唇に多く発生するのは機械的刺激が影響しているのではないかと思われます。小児は歯の生え変わりなどで、歯と粘膜が刺激されることが多く頻発します。治療は、1) 自然緩解を待つか、2) 刺激源をみつけて除くか、3) できてしまった嚢胞をとり除くかのどれを選択するかは、その病態により変わってきます。
 今回は40歳代女性の希な症例を報告します。噛んだことがきっかけで下唇にデキモノができたとの主訴で、他医院で6か月程経過をみていたようですが、全く縮小することはなく、摘出目的で当院を受診されました。
 初診時、左側下唇粘膜下に直径8mm程度の比較的硬い腫瘤を触知しました。粘液嚢胞を疑いましたが、通常より硬く典型的ではないが、かといって良性腫瘍といえるほどの硬さではないような印象を受けました。穿刺してみましたが何も吸引できませんでした。
 後日、摘出手術時は粘液嚢胞特有の柔らかさは全くなく、比較的硬い腫瘤を摘出いたしました。摘出物の割面は充実性腫瘍のごとき半透明な白い内容物で充満しており、まるで葡萄の実の割面のようでした。
 病理診断はムチンが豊富な粘液嚢胞でした。
 ちなみにムチン(mucin)は動物の上皮細胞などから分泌される粘液(mucus)の主成分で、細胞の保護や潤滑物質の役割を担い、強い粘性と保水性を保つタンパク質です。オクラや里芋のネバネバもムチンといわれますが、植物由来のものは必ずしもムチンとは言い切れないとの学説もあります。動物の粘液にはすべてムチンが含まれており、粘膜表面を物理的な外的刺激から保護しております。
 今回の症例では、度重なる外的刺激に対し、局所的にムチンが多量に賛成された可能性があるかと感じました。
<術前写真>
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<術中写真>
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<摘出物割面写真>
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2017年; 長く放置された舌尖部の小腫瘍の1例

2017年4月30日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 口腔内は日々、様々な刺激にさらされるためか良性、悪性をとわず多様な腫瘍が発生します。口腔腫瘍は内蔵腫瘍や体幹深部の腫瘍などと異なり、自分で直接見えるものがほどんどです。それにもかかわらずに放置され、致死的状況になる方もおられます。
 今回は特に視認されやすい舌の先端部にある良性腫瘍を長らく放置されていた症例を報告いたします。今回の症例は決して珍しいものではありませんが、患者様の心理状態を窺い知るよい機会となりました。
 
 初診時の主訴は舌のデキモノではなく、う蝕と歯周病治療を希望されての受診です。50歳代男性で舌尖部に潰瘍を伴う球状の腫瘍が存在します。十年ほど前から舌のデキモノは自覚はしており、時折痛むこともあったが、切るのが怖くて放置していたとのことです。良性腫瘍とおもわれますが、腫瘍中央に潰瘍あり、細胞の悪性化の可能性を完全否定はできないと説明し、やっと切除を決意されました。
 良性腫瘍(線維種)の臨床診断のもと局麻下で切除。病理診断は刺激性線維種の一種であるFibro-epithelial polypでした。
 術後はすぐに摂食障害や疼痛が改善され、快適な食生活ができるようになったと喜んでいただけました。我々には小さな腫瘍なのでなぜもっと早く切除しないのかと思ってしまいますが、本人にとっては様々な思いがあったんだろうと推測されます。
<術前写真>

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<術後写真>
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2016年12月宴会 ;DA小坂さん送別会

2016年12月29日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 常勤歯科助手 小坂さんの退職に対し、感謝と壮行を兼ね12月17日(土)に草津市の本陣近くにて送別会をおこないました。
 小坂さんは2014年2月に入職いただいたスタッフで、約3年間在籍し、中堅スタッフとして新人(時にベテランスタッフ)を牽引してくれました。入職時から3人の同期生(幸賀、小坂、森)でよく輪になって話し込んでいたシーンが懐かしく想い出されます。
 大病院での医療事務の経験から、素晴らしい接遇力で受付を担当してくれました。医科知識があるので初診患者のTCでは医科歯科の総合的な医療知識で病歴を掘りおこしてくれました。院内随一の常識人であったと思います。また、診療補助ではスムーズな診療になるよう気をくばってくれ、素早い動きで高いアシスタント力を発揮してくれました。特にインプラント補綴の準備や口腔外科手術の補助は素晴らしい力量を発揮されたと思います。
 遠方からの通勤のため大変だったと思いますが、職務を全うしていただき、感謝しております。大変お世話になり、ありがとうございました。小坂さんの今後の活躍を楽しみにしております。
 宴会は「木波屋雑穀堂様」にてお部屋をお借りして、お酒とお料理をいただきながら、小坂さんを囲んでこれまでの想いと今後について楽しく語りあいました。
写真;「木波屋雑穀堂」様にて
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2016年(幕張)第61回日本口腔外科学会総会・学術大会の報告1

2016年12月2日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 第61回日本口腔外科学会総会・学術大会が2016年11月25日(金)26日(土)27日(日)に幕張メッセ 国際会議場で開催され、26日(土)に参加しましたので概要の一部を報告いたします。
 2016年の学術大会は日本歯科大学 生命歯学部 口腔外科学講座 教授 又賀 泉先生が大会長として主催されました。その内容は従来からの先端医療から小手術まで広い範囲に及んでおりました。その中から特に印象に残った2題につき報告いたします。
 まずは、口腔三学会(日本口腔病理学会、日本歯科放射線学会、日本口腔外科学会)のシンポジウム「MRONJ, BRONJの基本な対応」です。薬剤性顎骨壊死であるMRONJ, BRONJは当初ビスフォスフォネート投与患者で観察された難治性骨髄炎でした。これらを病理学的診断、放射線学的診断、口腔外科的治療などの多面的な観点から討論されました。
 A) 日本口腔病理学会からは長崎大学 大学院 医歯薬総合研究科 口腔病理学分野 教授 池田通先生の講演がありました。
 『MRONJ, BRONJは病理組織学には骨髄炎の組織像を呈し、特異的な所見に乏しい。慢性顎骨骨髄炎と類似しており判別は困難である。MRONJ, BRONJの病理所見は1) 無腐性骨髄炎ではない。2)骨壊死の傾向が強い訳ではない 。3) 破骨細胞が普通にみられる。4) 破骨細胞の形態異常はみられない。ビスフォスフォネートは骨吸収抑制剤であるため、少なくとも長期的には破骨細胞の減少が認められると想定されたが、病理組織学的には必ずしもそうではなかった。また、抗RANKL抗体製剤(デノスマブ)では破骨細胞誘導が直接抑制されるため、破骨細胞の減少が顕著になると想定されたが採取顎骨ではそうではなかった。あえてMRONJ, BRONJに特徴的な所見をあげるとすれば、破骨細胞様の多角巨細胞の出現や、骨表面から離脱した破骨細胞の出現があげられる。しかし、この所見をもって確定診断とすることはできない。今後の研究による。』とのことであった。
 B) 日本歯科放射線学会からは日本大学 松戸歯学部 放射線学講座 教授 金田隆先生の講演がありました。
 『MRONJ, BRONJの画像所見は歯性感染による慢性顎骨骨髄炎とほぼ類似の所見を呈するため画像のみで鑑別診断するのは困難である。しかし、他の診断よりも初期の病態を把握することは可能であり、経過観察症例での骨髄の炎症残存の評価を行うにはMRIが有用である。MRIはT1強調画像で低信号を呈する慢性の骨髄信号低下。T2強調画像、脂肪抑制像、拡散強調像にて高信号。また、造影される骨髄の炎症による骨髄信号の異常がみられる。腐骨はT1強調画像、T2強調画像共に塊状の無信号て呈し、周囲軟組織に炎症波及による信号異常をともなうことがある。また、皮質骨の微細な吸収はCTが有用である。』とのことであった。
 C) 日本口腔外科学会からは東京歯科大学 口腔顎顔面外科学講座 教授 柴原孝彦先生の講演がありました。
 BRONJからはじまりDRONJ, MRONJ, ARONJの経緯と国際的な取り組み、国内の取り組みと発生頻度、医科と歯科の取り組みの相違点などの報告がありました。
 二番目に印象に残ったことは下顎埋伏智歯抜歯について、熟練した口腔外科医が口腔外科学会で議論しあっていることです。私が大学を卒業した頃は歯科医師なら誰でも埋伏智歯抜歯をおこなっていました。当時の下顎埋伏智歯は下顎神経と離れた位置に存在し、今ほどリスクは無かったような気がします。しかし、昨今の下顎埋伏智歯は下顎神経と何らかの接点をもつようになり、当時に比べリスクの高い手術となったような気がします。私の個人的な意見ではありますが、下顎埋伏智歯は訓練された口腔外科医が行うほうがよいのではないかと感じております。
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歯周外科の選択基準と術式 Part1; 2016年11月Monic club講演

                                              2016年11月11日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 2016年11月10日にMonic Clubにて「歯周外科の選択基準と術式 Part1」を講演いたしました。
なぜ歯周外科が必要かを考え、SRPと歯周外科のアタッチメントレベルでの比較について文献的な報告をいたしました。小括すると、
1) アタッチメントロスに着目すれば、PPD値に関係なく、SRPが最もアタッチメントゲインの維持に効果的である。
2) PPD値の減少に着目すると、外科処置の有効性が高い。
これらを踏まえ、当院でどのように治療を選択していくかを皆で検討いたしました。
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2016年10月宴会 ; DH中野さんとDA片山、DA雲林院さんの歓迎会

2016年10月30日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 10月29日(土)に草津市大路の国道1号線沿いにあるお店にて歓迎会をおこないました。パート歯科衛生士 中野さんとパート歯科助手 片山さんと雲林院さんの歓迎会をおこないました。
 宴会は「近江スエヒロ本店』様にてお部屋をお借りして、牛のしゃぶしゃぶ料理とお酒をいただきながら、交流して楽しく語りあいました。二次会は「イナホ食堂」様にて盛りあがりました。
写真;「スエヒロ草津店」様にて。 二次会「イナホ食堂」様にて。
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下顎智歯部に生じた大きな顎骨嚢胞(希少な類皮嚢胞)を通院下で手術治療した一例

2016年9月30日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 当院は地方の名も無い小さな歯科医院ではありますが、様々な患者様が手術を希望されて来院されます。大きな手術を好まない患者様や多忙のため大病院へ受診できない方が来院し、治療を希望されることも多々あります。そのような時、私は「当院では手に負えないので大病院を御紹介いたします』とお断りするべきか、あるいは「了解いたしました」といって患者様と一緒に治療に参加するかの二者選択では、できる限り後者を選択するよう心がけております。しかし、時には即断できないこともあり、そのような時には師匠の顔が浮かびます。我々のできる限りの努力を積み重ねていきたいと思っております。
以下、御報告するのは約1年の経過をみた比較的稀な症例です。
 本例は左側下顎骨の下顎角から智歯部に生じた大きな顎骨嚢胞で、通院局所麻酔下で手術治療し、現在まで約1年経過良好であります。
 術前CTでは嚢胞と智歯が下顎管(三叉神経第三枝の下顎神経)を圧迫しており、嚢胞摘出は避け、開窓術を選択いたしました。しかし、智歯だけは抜歯せざるをえず、リスクをおいながら抜歯いたしました。術後、全く神経麻痺は生じませんでした。
 その顎骨嚢胞の病理組織学的診断は類皮嚢胞で口腔外科領域は比較的少ない嚢胞であり、しかも、下顎角に生じるのは稀であるといわれております。
 治療は一般的には入院全身麻酔下で手術されることが多い疾患で、再発などを考慮して切除範囲を広く設定する手術がおこなわれていた時代もあったようです。しかし、最近では時折遭遇する疾患として口腔外科学会でも例年発表されており、より侵襲の少ない治療法が選択されているように思われます。
 当院では埋伏智歯抜歯、嚢胞開窓術と内容物の摘出をおこない、術後に創腔保護目的でオプチュレーターを装着し、創腔の底部から創が順次縮小されるまで調整いたしました。経過は良好です。
<術前;口腔内写真>
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<術前;X線写真>
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<術中;口腔内>
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<術直後;X線写真>
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<術後3か月;口腔内写真>
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<術後1年;口腔内写真>
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<術後1年;X線写真>
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血栓の基礎知識と抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドラインの報告-2015年版&2010年版の概要-;2016年7月Monic club講演

2016年7月16日 滋賀県 草津市 森歯科医院 院長 森光伸
 2016年7月13日にMonic Clubにて「血栓の基礎知識と抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドラインの報告 – 2015年版&2010年版の概要 – 」を講演いたしました。講演の要旨は以下のとおりです。
A < 血栓の基礎知識 >
1)血栓と止血;
血栓とは血管内の血液が何らかの原因で塊を形成することで、主に血管壁が傷害されることにより起こる。その役割は止血で、主役はフィブリンと血小板である。
健康な血管は血管内皮に覆われ血栓はできないが、血管内皮が損傷すると血小板が凝集し、損傷部に血小板が粘着する。さらに、血小板同士が集まって塊を作り損傷部を塞ぐ(血栓)。この塊をより強固なものにするため、凝固因子が働き、フィブリン糊が血栓をからめて強くし、止血する。
2)線溶作用;止血完了後、損傷部位が修復すると血栓は消える。

3)血栓症;その線溶作用が働かずに血栓が肥厚し、血管を塞ぐと、血栓下位の部位で虚血や梗塞が起こる。(脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、深部静脈血栓症、など)

4) 血栓塞栓症;血栓がはがれて別の場所の血管をふさぐこと(肺塞栓症など)

5)血栓形成の三要因




1.血管内皮細胞の傷害;動脈性血栓;喫煙や高脂血症症、高血圧症、肥満、糖尿病などが原因で血管内皮細胞が傷つき、そこから血栓が生じる。

2.血流の緩慢;静脈性血栓;ギプス固定や長時間の同じ姿勢による血管の圧迫、血流の緩慢または停止した場所や、動脈瘤、静脈瘤、心臓内など血流が渦巻く場所に血栓が生じやすい。

3.血液性状の変化(粘稠度の増加、繊維素溶解活性低下、血液凝固因子の増加);動静脈血栓;高脂血症や脱水症状時、妊娠・出産時、老齢などでは血液成分が変化しているため血栓が生じやすい。

6)血栓形成の主因子;フィブリン産生に関わる凝固系血小板





生体内には血小板のみでできた血栓、フィブリンのみでできた血栓は存在せず、凝固カスケードと血小板は連動して血栓を形成している

7) 血栓の種類




) 赤色血栓 主に静脈内に出来る血栓。赤血球がフィブリンの中に多く取り込まれるため赤く見える。機序は血液凝固反応が関わっている。動脈原性塞栓などに多い。

2)白色血栓 主に動脈内に出来る血栓。主に血小板が関わっている。閉塞性動脈硬化症、バージャー病などに多い。

3) 混合血栓 白色血栓、赤色血栓両方が混在している。高脂血症などに多い。

4) 血小板・フィブリン血栓・硝子様血栓 フィブリンと少量の血小板が主に関わっている。火傷、伝染性疾患時に小血管や毛細血管にみられる。

B <抗血栓療法>

1) 抗血栓(薬)療法の種類と目的と機序

1. 抗凝固(薬)療法;

・血管が閉塞されないように血栓形成を抑制する薬と療法

 フィブリン形成を阻止し、赤色血栓を阻害する薬剤

 人工弁置換術後、心房細動、深部静脈血栓症、肺梗塞など血流の乱れや鬱滞による血栓症に適応

2. 抗血小板(薬)療法;

 血管が閉塞されないように血栓形成を抑制する薬と療法

 血小板凝集を阻害し、白色血栓を阻害する薬剤

 動脈硬化巣での血栓形成を防止する。狭心症、心筋梗塞、脳梗塞など動脈で起こる血栓症に適応

3. 血栓溶解(薬)療法





形成された血栓を溶解除去する薬と療法

2)抗凝固薬の種類




  1. ビタミンK依存性凝固因子合成阻害薬;・クマリン誘導体・ ワルファリン、アセノクマロール、フェニンジオン・ 凝固因子のうち第II因子 (プロトロンビン)、第VII因子、第IX因子、第X因子合成の補因子 ビタミンKに対する拮抗作用により抗凝固作用をもつ。・ 効果が最大になるまでに投与開始から4872時間かかる。・即効性を求めるならばヘパリンの併用が望ましい。・抗凝固効果の判定と出血危険性を判定するため、定期的にPTINR時間を測定する必要がある。
  2. 2。直接トロンビン阻害薬;トロンビンの競合阻害作用を持ち,フィブリノゲンのフィブリンへの転換を抑制。? ダビガトラン経口投与。ワルファリンのような定期的効果判定の必要がない (裏を返せば、効果判定の手段がないともいえる)? アルガトロバン経静脈投与

3. 第Xa因子阻害薬;トロンビンの活性化を促進する第Xa因子 (活性化第X因子) を阻害する物質。補因子なしに阻害する直接阻害薬と、補因子としてアンチトロンビンIIIを必要とする間接阻害薬がある。




3-1直接第Xa因子阻害薬経口投与;・リバーロキサバン・エドキサバン・アピキサバン

3-2間接第Xa因子阻害薬皮下投与;・フォンダパリヌクス

4. ヘパリンとヘパリン類似物質;ヘパリン;豚や牛の腸から抽出される。アンチトロンビンIIIの活性作用により抗凝固作用を持つ。血管内投与を行う。

5. 体外で用いられる抗凝固薬;目的1.血漿と血球を分離。2. 液体としての流動性を残す。3. 血液凝固因子を消費させない

 EDTA ; 二価の金属イオン(カルシウムイオンもこれである)をキレートする。

クエン酸 ; クエン酸三ナトリウムとして用いられ、カルシウムイオンと結合する。

シュウ酸 ; クエン酸と同様。

フッ化ナトリウム ; NaF。カルシウムイオンと結合。解糖系を阻害するので血糖測定に用いられる。

 ACD ; Acid Citrate Dextrose Solution。クエン酸とデキストロースを含む。輸血用保存血液に添加される。

他薬との飲み合わせ

ワルファリンで相互作用を起こす代表的な薬;

・作用増強;抗生物質・解熱鎮痛剤など

・作用減弱;ビタミンKの含まれる薬(骨粗鬆症治療薬の一部)、抗てんかん薬など

抗凝固薬の利用法

血液凝固を阻害する薬物

・体内投与;血栓塞栓症の治療と予防カテーテルの閉塞防止に用いる

・体外投与;人工透析装置や人工心肺装置の体外回路の凝固防止。輸血用血液の保存。






  血液検査





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